御座の方言集 森田利一編
(わ〜ん・他)
A | B | 言葉 | 意味(左の項目Aの○は広辞苑第六版にも見られる言葉。項目Bの◎は御座郷土史にも見られる言葉) |
【わ】 | |||
わが | メバル。 | ||
わかいし | 若衆。若者。 | ||
○ | わかす | (沸かす)沸騰させる。 | |
わがまいこおで | 欲張って。 | ||
わかとる | 判っている。 | ||
わがん | (我が物)自分の物。 | ||
わざ | (悪戯)いたずら半分の軽い悪事。 | ||
○ | わざと | (態と)作為的に。故意に。 | |
○ | わし | (儂)私。俺 | |
○ | わずらう | (患う)病に罹る。病気になる。 | |
○ | わたいれ | (綿入れ)綿の多く入った半纏。 | |
わたこ | →<わたいれ> | ||
わたじょから | (腸塩辛)カマスの腸の塩辛。 | ||
わや | →<わやくちゃ> | ||
わやくちゃ | 目茶苦茶。目茶目茶。 | ||
○ | わらいこける | (笑い傾ける)大笑いする。絶笑する。哄笑する。 | |
わるおっちゃく | (悪横着)やんちゃ坊主。又は悪ふざけ。 | ||
わるいびしゃく | きびしく叱る。 | ||
わるう | 叱る。 | ||
◎ | わり | 悪い。 | |
わりー | →<わり> | ||
○ | わりき | 木を一定の長さに切って更にそれを割った薪。 | |
○ | わりに | (割りに)その割には。比較的。思ったよりは。 | |
わりと | →<わりに> | ||
われかおれか | (汝か俺か)お互いに凌ぎをけずる場面で発する言葉。 | ||
わる | 悪ふざけ。悪戯半分の軽い悪事。 | ||
わろべし | 幼稚。 | ||
○ | わんわん | 赤ちゃん言葉で、犬。 | |
【ん】 | |||
んの | 年上の人が年下の人に使う言葉で、お前。君。 | ||
んのげ | 君の家。あなたの家。 | ||
んのめ | 貴様。 | ||
んのめもさのめも | (右の奴も左の奴も)どいつもこいつも。 | ||
んのら | お前たち。君ら。君たち。 | ||
んのん | @あなたの物。Aあなたの分。 | ||
んま | (馬) | ||
んまい | (旨い)美味。おいしい。 | ||
んまいもんのずく | (美味の数食)美味美食の数々。あるいは珍味佳肴。 | ||
んまくさい | (旨臭い)おいしそうな匂い。 | ||
んまずら | (馬面)図々しい様を言う時の喩え。 | ||
んまれ | 忌中の人。 | ||
んめ | (梅) | ||
んめぼし | (梅干) | ||
んめる | (埋める)@熱い湯に水を加えて温度を下げる。A物を埋める。土を埋める。 | ||
【番外項】 | |||
*****むいとる | 知っているのに知らぬ振りをして脇見や横見をする仕草をする動作をかつての御座人の名前を使って形容する言葉。(*****には御座人の名前がつく。) |